FDMY 防災ユースフォーラム


「私の災害ボランティア活動」(第四回)

投稿者: kurata, カテゴリー: RENSAI✕BOUSAI

谷永 誠(かながわ311ネットワーク スタッフ/会社員)

◆被災地に団体として向き合って ― 支援から災害に備えるということを ―
 ボランティアスタッフに『一緒にスタッフをやりませんか?』と言われ、それまでは人前に立つのは会社の限られた人の中だけでしたが、以前から決めていた決意が後押しとなって“少しでも現地にとっても良い支援”となればと思い、スタッフとして関わっていくことにしました。

 かながわ東日本大震災ボランティアステーション(以下、ステーション)のボランティアバスチームのスタッフとして、ボランティアとバスに同乗し、主に活動先の調整や時間の管理を行いました。スタッフになる前から事務局のサポートを通じてステーションの事務所に出入りしており、顔見知りがたくさんいたのでスムーズに活動が出来ました。その後、何度かボラバスに乗って経験を積みました。そして、ステーションのボラバス事業の中間地点という位置づけで、新たな活動先として挙げられた宮城県気仙沼に下見に行くことになりました。

 そこから気仙沼での活動の輪を徐々に広げていきました。気仙沼では様々な団体が活動していて、団体らが集まって今起きている復興過程の問題点を話し合っていました。そうしたミーティングへ積極的に参加し、気仙沼に常駐はできないので限られた時間の中、できるだけ多くの情報収集を行いました。また、直接現地で活動を行っている団体や地元の団体(漁業協同組合等)を訪問し、ボランティアニーズをくみ上げボラバスの活動とのマッチングを行ってきました。

 ボラバスでは、直接現地とのやり取りが必要なため、現地との連絡を密にとりました。その中で一番大切にしたのは、顔の見える関係です。近くまで行ったときは、様子を伺いに行ったりしてコミュニケーションを取りました。地元の人達は遠慮してニーズをなかなか出さないのですが、顔の見える関係があることで、ニーズをできるだけ吸い上げられるようにしました。支援を行うにあたって難しかったのは、本当にその活動が大事なのか、どこまでサポートするべきか、という点です。昔からのコミュニティーやつながりを壊さないように、被災者自身が何かをする力を弱めないように気をつけて調整を行いました。

 東日本大震災以降、南海トラフ巨大地震での被害想定が見直され、さまざま問題が浮き彫りになってきています。私たちボランティアも神奈川での防災力の向上を目指してきました。東日本大震災の被災地の方々から「ここに来て学んで神奈川で起きるであろう災害に備えてください」とおっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。できるだけ直接被災された方に当時の様子についてお話を伺いました。また、ボラバスに参加するボランティアさんにも、神奈川に戻ってから被災地の状況を出来るだけ多くの人に伝えてもらい、普段忘れてしまいがちになる災害への備えをしてもらいたく、ボラバスの行程も配慮しました。

 ステーションの事業は今年の3月末で終了したので、現在は、ステーションの元スタッフらが集まり、自発的に活動を継続して行おうと「かながわ311ネットワーク」を設立しました。かながわ311ネットワークでは、被災地のサポートをしつつ、自分たちも災害について学ばせて頂き、それを記録し続けていく予定です。そして、一人でも被害が少なくなることを目指して、ボラバスの中でのプログラムづくりや防災イベントの実施、また、自分たちの知識を増やすため自己研鑽(研修やセミナーへの積極的な参加)をして、災害に備えていく予定です。

 短かったですが今回で最終回です。いままで読んでくださってありがとうございました。ひとりひとりの意識と行動が大切だと思います、全ての人が災害で悲しむことのない地域づくりを目指しましょう。


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